人体に潜む黄金比

ゾムツールの長さは同じ色であればその中で

超短+短=中 であり、

超短:短=短:中 であることは皆さんご存知でしょうか?

(画像の青ストラットがそれを示しています。)

これは紐解いていく(連立二次方程式)と

超短:短=短:中=1:(1+√5)/2

ということになります。この(1+√5)/2 は

「τ(タウ)」と呼ばれていて

「1:τ」の比率のことは「黄金比(おうごんひ)」と呼ばれ、

「短い辺:長い辺」の比率が「1:τ」になっている長方形は「黄金長方形」と呼ばれています。

 

 

歴史的な彫刻や絵画にはこの黄金比が見受けられる作品が多く残っています。

下の図はレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「ウィトルウィウス的人体図」です。

これは古代ローマの建築学書を基にダ・ヴィンチが作図した人体のイラストで、

「身長」が「両手を伸ばした長さ」と等しいことや、

「頭から臍まで」と「臍から地面まで」が黄金比になっていることなど、

人体の中にたくさんの数学、黄金比が隠れていることを示唆しています。

ゾムツールでスケールを作ってあててみても良いかもしれませんね。

 

 

 

また、日本画の中にも黄金比は潜んでいます。

有名な葛飾北斎の

「富嶽三十六景 神奈川県沖浪裏」は

富士山を中心に大波と右側の波、空との分割が大体黄金比(左右に少し余白を設ける形です)になっており、

一番大きな波の巻き込みもにもまた黄金比が隠されています。

 

昔から創作をする人々、それを見る人々が黄金比の魅力に惹きこまれていたことが分かります。

 

 

現在の日本にも黄金比に魅せられて、黄金比を基に魅力的な物を作っている人がいます。

岡山県のデザイナー、goldclothの向井 宏志さんです。(向井さんのサイト「goldcloth」)

向井 宏志さんは黄金比の布にファスナーで切れ込みを入れるように

開いてつなぎ直すことでパーカーを作ってしまいました。しかも富嶽三十六景柄です。

人体に潜む黄金比を利用して作られた素晴らしい作品だと思います。

向井さんはバッグやお財布も黄金比の布から出来る物を作られています。

 

 

 

 

 

 

裏返して

 

 

 

 

 

 

右下のファスナーを閉じて

 

 

 

 

 

 

左側から折りたたむと、お財布に!

 

面ファスナーでしっかり蓋も閉じて、すっきり収まります。

黄金比正方形をつなげて出来る螺旋が無限に吸い込まれていくように

このお財布にも無限にこう・・・

・・・良い物が入ってくれたらいいなぁなんて思ってしまいます。
(「ウィトルウィウス的人体図」「富嶽三十六景 神奈川県沖浪裏」の画像はwikipediaより)

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