zometool を訪ねて1

ゾムツールは、アメリカで生まれ、今でもアメリカで作られています。その生産地、

デンバーにやってきました。上の写真は、紙飛行機のオブジェが天井にたくさん

つるしてある、近代的なデンバー国際空港です。

折りしも今日はアメリカの大統領選のさなか、オバマ大統領と対抗馬のロムニー氏が全米のテレビを通じて論戦をしにデンバーに来ているという事で、空港周辺からダウンタウンに行く幹線道路が閉鎖されていました。

やっとたどり着いたデンバーアートミュージアムでは、クリス・パルマー氏のデザインによる

ゾムツールの壁の展示を見ることができました。

 

作品のそばでは、子どもたちがサンプルのゾムツールで遊んでいました。

広々とした素晴らしいミュージアムショップの中でも、ゾムツールは大変人気だそうです。

ゾムツール社の会長、カルロス・ニューマン氏とミュージアムショップの責任者グレッグさんが、

ワークショップの打ち合わせをしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このデンバーアートミュージアムは、1893年に前身の市民ライブラリーから創立されたという全米でも古い歴史を誇る美術館です。建物がいくつかに分かれていますが、全部で35万平方フィート

という広さで、このフレデリック C.ハミルトン棟は、ダニエル・リーベスキントの設計によって2006年に完成された大変風変わりな建物です。中には、展示スペースの他に、広いミュージアムショップやカフェ、アート・スタジオなどがあり、絵画教室なども行われて市民に利用されています。

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日本の木のおもちゃ展

昨日から10月7日まで、静岡の百町森で、日本の木のおもちゃ作家展、「遊ぶ木を作る人たち展」を開催中です。おもちゃのこまーむさんを初め、6人の作家さんによる手作りの素晴らしいおもちゃが一堂に会しています。ワークショップもあります。詳しくは、こちらをご覧ください。

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紙づくりアート

4mグリーンクラフトの新製品、簡単に紙すきが出来るキットが発売されました!

不用なチラシや新聞紙で簡単に自分だけのエコでオリジナルな紙を作れるのです。

出来上がった紙は、しおりやカードにして、オリジナルのデザインを楽しんでください。

紙づくりアートの紹介です。

キット内容


格子状の緑のプラスティックのトレイ

網2枚

薄い白い紙

デコレーション用:絵具3色・毛糸絹のお花・リボン・封筒2枚

自分で用意するもの

ペットボトル

トレイ

わたしもさっそく紙づくりアートやってみました。

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Bridges 2012 in Towson_1

毎年開かれる「数学とアートをむすぶ国際会議、ブリッジズ」は

今年15周年を迎え 中心となって運営してきたリーサ・サランギ教授のホームグラウンド

タウソン大学で7月25日から29日の5日間開催されました。

タウソン大学は東部メリーランド州にあります。

日本から参加した私達は海を越え、アメリカ大陸を横断してタウソン大学のたどり着きました。

そこで待っていたのは、エキサイティングな数学とアートの祭典でした。

このブログでは、何回かに分けて、ブリッジズの様子を紹介していきたいと思います。

 

 

まずは旅立ちから。

前日の7月24日に成田を出発、サンフランシスコ空港で乗り換えです。

この画像は、全てサンフランシスコ国際空港のビル内のもの。

壁画など、幾何学的な模様がふんだんに使われています。

 

イサムノグチの作品もゲートの待合室にさりげなく飾られていました。(下)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巨大な壁面を利用してデザインされた電話ボックス。

 

大きな壁画は、何と折り紙の船でした。

広いスペースの空港ビル内にある様々な壁画が目を楽しませてくれます。

下は、アクリルケースに入ったイサムノグチの作品。

 

 

まだ空港ビルの中ですが、早くも数学とアートの世界に入ったかのような気分になりました。

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Bridges 2012 in Towson_2

今年のブリッジズ会議は

タウソン大学のアーツセンターを会場として開催されました。

アーツセンターの建物の2階、3階の展示会場には約110人の作家による数学的アートが展示され、過去最大の展示となりました。作品は、木、金属、石、陶器、ビーズ、織物や版画、油絵などあらゆる媒体を用いた数学的アートで、ブリッジズ閉会後は、一部の展示が一カ月半カレッジオブファインアーツに展示されることになっています。

この木製プラトンの五立体はボブ・ローリングの作品です。ボブは今年80才、工業デザインの仕事を引退後、趣味の幾何学的アート作りに専念しています。影響を受けたのは、ケプラーやバックミンスター・フラー。彼の作品はトロントのフィールズ研究所でも展示されたことがあり、コクセター先生のショーケースにも作品の一部が置かれているそうです。

この作品は、彫刻家アレキサンドル・ウシネビッチのもの。ワイヤーによる

立体彫刻。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラトンの五立体を作ったボブ・ローリングと

ゾムツールのポール・ヒルデブラント。

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Bridges 2012 in Towson_3

会議初日の講演は、2006年ノーベル物理学賞を受賞した天体物理学者のジョン・C・マザー氏。”Science, Art, Beauty, the Meaning of Life, and the James Webb Telescope” という

タイトルで、専門の天体望遠鏡や宇宙について

話した。午後からは様々な発表が行われる中、

ゾムツール社のポール・ヒルデブラント氏が、

”Domes, Zomes, and Drop City” という発表を行い、高精度の構成キットとして数多くの数学者にも愛されているゾムツールの誕生にも触れた。

「ゾムツール」という名前の由来は、もともと

ドームとゾーン多面体からきているので、

宮崎興二先生はかねてから、『ゾームツール』と呼ぶのがふさわしいとおっしゃっておられる。

 

 

 

 

 

 

 

会場では、展示のほかに、様々な幾何学モデルや構成キットが展示、販売されている。

日本からも幾何学模様の寄せ木細工小物を

持って行って、大変好評だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

台湾からMITに留学している学生がビーズで

作った分子モデルを見るポール・ヒルデブラント氏。台湾ではゾムツールを使って色々な形を作っていたゾムツール・ファン。ポール氏に会って

感激の面持ちだった。

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Bridges 2012 in Towson_4

今年ブリッジズは、7月25日から29日まで開催されたが、期間中に100余りの発表やワークショップが行われた。 「ガーデン・ガーデン」や

「キューブ・キューブ」の作者としておなじみの

ロバート・ファタウ氏は、ブリッジズ展示のキューレーションも担当している。自らもタイルなどの陶器の造形物を作ったりする数学者で、今回の講演のテーマは、「二色のフラクタル・タイリング」。

Fractal Tree という美しい著作もある。

又、イスラムパターンの18立体が作れるキット、「ジオボール」でもおなじみの

ジェイ・ボナー氏も、マーク・ペレティエ氏と共同で”A 7-Fold System for Creating Islamic

Geometric Patterns”  という発表を行った。彼は、古代イスラムタイルパターンを専門に研究し、

様々な土地で建物に描かれたアラベスク模様を発見している。

ボナーさんの作品を商品化して初めてお会いしたが、想像以上に颯爽とした素晴らしいデザイナーだった。


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Bridges 2012 in Towson_5

数学とアートに関する講演といっても堅苦しいものばかりではない。ノルウェイ数学教育センターのマイク・ネイラー氏は、ジャグリングと数学というテーマで自らジャグリングを披露しながら発表。

ジャグリングのパターンを分析するために数学が

有用であること、アートにおいて数学の果たす役割は大きいという話に聴衆は聞き入っていた。

 

 

 

数多くのワークショップが行われた中で、てまりの

ワークショップに参加した。 キャロリン・ヤッケルさんは、大学で数学を教えているが、代数等の授業に学生が飽きると、授業でてまりを取り上げるという。てまりというと日本のお家芸のように思っていたが、アメリカにもてまり学会があり、専門で研究している人も多いという。アメリカでてまりのワークショップを受けるのは、何か不思議な感じがしたが、ヨッケルさんが用意した材料を使って、参加者は皆大変意欲的に取り組んだ。

 

 

 

後ろの画像に映っているてまりは、彼女の学生が作ったてまりで、著作 Crafting by Concepts の表紙にも用いられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾムツールのワークショップにも大勢の子ども達が参加し、幾何学のかたちを遊んだ。(写真は、ヘレン・ユー氏による)

 

この画像は、完成したビッグ・ゾム、「スティーブのハイパー・ハイパー」

大きな部材のため、組み立てる作業は建築現場のよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

これが実際のゾムツールで作った作品のモデル。

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Bridges 2012 in Towson_6

ブリッジズの会議で楽しみなことのひとつが、エクスカージョン。 開催された土地の美術館や

数学とアートに関連した史跡などを参加者が一緒に巡る。 今年の開催地は、アメリカ東部の古都

ボルティモア郊外。ボルティモア市内の美術館など4か所をタウソン大学の大型バス数台に分乗して回った。                                  最初に訪れたウォルターズ美術館では、まず古文書の研究家ウィル・ノエル氏による、アルキメデスについて10世紀に羊皮紙に書かれた古文書について講演があった。  最新のテクノロジーを駆使して原文の約95%を解明できたという講演に、参加者は大きな拍手を送った。  その後館内を案内されたが、地下には子ども達のためのワークショップを行う部屋があり、常時プログラムが組まれており、その作品が階段横の壁に展示されているなど、地域の子ども達を美術館に親しませようというプログラムが豊富なことに感心した。

 

展示室には、子ども達の各展示に対する感想を

貼りだしており、有名な美術作品を距離を置いて鑑賞するだけでなく、身近なものとして捉える

館の方針が新鮮に思えた。

この赤い紙に、子ども達は鑑賞した作品に対する

感想を書いて貼りだす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BMA ボルティモア美術館で見た3世紀ごろの美

しい壁画モザイク。

自然な石の色を駆使して、こんなに美しいモザイクができたのは、すごい。 砕かれた石の大きさも

かなり均等なことに驚く。 ピカソやマチスなど、豊富なコレクションを誇るBMA.

 

 

 

湾に面したメリーランド科学館では、今年の12月に開館するMoMTHによる展示が行われており、企画者のジョージ・ハート氏が説明をしてくれた。ハート氏によると、この巡回展は、全米の各地を回ることになっており、次はサンフランシスコに展示をするのだそうだ。12月オープンのMoMATHには、全く別の展示を準備中だという。

 

 

 

 

ジョージ・ハート氏から、四角いタイヤがスムーズに回転する数学的からくりを聞くブリッジズの参加者達。

MoMATHがやってきた!という横断幕がかかった科学館の展示。

 

 

 

 

 

 

この大型タウソン大学バスに分乗して、約300名にものぼる参加者がボルティモア市内を移動した。 バスの列を背景にした、ライナス・ローロフ氏。 来年のブリッジズは、彼の工房の近く、オランダの

エンスヘーデで開催される予定。  今年の展示は、こちらのURLでご覧ください。

 

 

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Bridges 2012 in Towson_7

今年のブリッジズ報告、最後はボルティモア、サンフランシスコで訪問したショップについて。

ボルティモアでは各美術館、科学館でミュージアムショップを訪問した。

洗練された楽しい品ぞろえが魅力なミュージアムショップは、訪れる人にも人気。

子ども向けのコーナーもあり、4mのクラフトはどこでも見かけた。アメリカでも大変

人気があるようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サンフランシスコのクラフトショップ。

チェーン店で有名だそうだが、手芸やホビー関連の商品が豊富に揃っている。

ホームセンターのような広い店内が材料やクラフトキットでいっぱい。

アメリカで、こんなにクラフトが人気なんだと、再認識。 もちろん4mの棚も充実している。

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