東京理科大学の近代科学資料館で開催中の「数理にひそむ美」展では、
地図などでおなじみのミウラ折りの展示も行われています。
11月5日(土)には、ミウラ折りのワークショップが行われました。
参加者は、小学生以上ということで定員15名を上回る申し込みがあったそうです。
当日は、ご父兄も含め、30名近い人が三浦先生直々のお話を伺う機会をいただきました。
先生は、まずミウラ折りの展示の前で、ミウラ折りがどのようなものか、どうして生まれたかを
分かりやすく説明してくださいました。どうしたら大きなものを効率よく小さくできるかを考えた時、
例えば一枚の紙だったらどうしたらいいか、くしゃくしゃに丸めるのか、美しく、効率よく小さくする
方法を考えられて、たどり着いた答えがミウラ折りだったということです。「くしゃくしゃに丸めても、
美しくないでしょう」と、手にしていた地下鉄の地図を丸めて見せてくださいました。
ミウラ折りのテンプレートを使って、小学校3年生の参加者も、全員きれいに折ることができました。ミウラ折りを折るためには、折り目の変換が必要です。正確に折るために、三浦先生から依頼されて、高島直昭さんと弊社の前畑会長、冨田君が今年の3月頃からテンプレートの製作をしてきました。その試作品を使ってのワークショップでした。初めて挑戦させてもらいましたが、折り紙苦手の私でも、きれいに折ることができました。
「美」がなかったら、ミウラ折りは生まれなかったでしょう、という先生のお言葉が印象的でした。先生は、この折り方を、もう50年も前に発見され、今では、宇宙工学から体内の細胞レベルの医療にまで使われているそうです。ミウラ折りを一般の人にも広めたいという先生の情熱に感激。三浦先生、理科大のスタッフの方々、ありがとうございました。
ゾムツールの開発者、ポール・ヒルデブラント氏も、「すごい人だ!」と絶賛。ゾムツール社が最初に作ったリーフレットは、ミウラ折りで折ったのだそうです。見てみたいですね。ミウラ折りは、世界中の人が身近に体験している、素晴らしい発明です。
ミウラ折りの展示の他にも、テッセレーションやゾムツールの高次元模型など、素晴らしい作品がたくさん展示されています。「数理にひそむ美」展は、12月10日まで。