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今年のブリッジズ会議は

タウソン大学のアーツセンターを会場として開催されました。

アーツセンターの建物の2階、3階の展示会場には約110人の作家による数学的アートが展示され、過去最大の展示となりました。作品は、木、金属、石、陶器、ビーズ、織物や版画、油絵などあらゆる媒体を用いた数学的アートで、ブリッジズ閉会後は、一部の展示が一カ月半カレッジオブファインアーツに展示されることになっています。

この木製プラトンの五立体はボブ・ローリングの作品です。ボブは今年80才、工業デザインの仕事を引退後、趣味の幾何学的アート作りに専念しています。影響を受けたのは、ケプラーやバックミンスター・フラー。彼の作品はトロントのフィールズ研究所でも展示されたことがあり、コクセター先生のショーケースにも作品の一部が置かれているそうです。

この作品は、彫刻家アレキサンドル・ウシネビッチのもの。ワイヤーによる

立体彫刻。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラトンの五立体を作ったボブ・ローリングと

ゾムツールのポール・ヒルデブラント。

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会議初日の講演は、2006年ノーベル物理学賞を受賞した天体物理学者のジョン・C・マザー氏。”Science, Art, Beauty, the Meaning of Life, and the James Webb Telescope” という

タイトルで、専門の天体望遠鏡や宇宙について

話した。午後からは様々な発表が行われる中、

ゾムツール社のポール・ヒルデブラント氏が、

”Domes, Zomes, and Drop City” という発表を行い、高精度の構成キットとして数多くの数学者にも愛されているゾムツールの誕生にも触れた。

「ゾムツール」という名前の由来は、もともと

ドームとゾーン多面体からきているので、

宮崎興二先生はかねてから、『ゾームツール』と呼ぶのがふさわしいとおっしゃっておられる。

 

 

 

 

 

 

 

会場では、展示のほかに、様々な幾何学モデルや構成キットが展示、販売されている。

日本からも幾何学模様の寄せ木細工小物を

持って行って、大変好評だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

台湾からMITに留学している学生がビーズで

作った分子モデルを見るポール・ヒルデブラント氏。台湾ではゾムツールを使って色々な形を作っていたゾムツール・ファン。ポール氏に会って

感激の面持ちだった。

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今年ブリッジズは、7月25日から29日まで開催されたが、期間中に100余りの発表やワークショップが行われた。 「ガーデン・ガーデン」や

「キューブ・キューブ」の作者としておなじみの

ロバート・ファタウ氏は、ブリッジズ展示のキューレーションも担当している。自らもタイルなどの陶器の造形物を作ったりする数学者で、今回の講演のテーマは、「二色のフラクタル・タイリング」。

Fractal Tree という美しい著作もある。

又、イスラムパターンの18立体が作れるキット、「ジオボール」でもおなじみの

ジェイ・ボナー氏も、マーク・ペレティエ氏と共同で”A 7-Fold System for Creating Islamic

Geometric Patterns”  という発表を行った。彼は、古代イスラムタイルパターンを専門に研究し、

様々な土地で建物に描かれたアラベスク模様を発見している。

ボナーさんの作品を商品化して初めてお会いしたが、想像以上に颯爽とした素晴らしいデザイナーだった。


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数学とアートに関する講演といっても堅苦しいものばかりではない。ノルウェイ数学教育センターのマイク・ネイラー氏は、ジャグリングと数学というテーマで自らジャグリングを披露しながら発表。

ジャグリングのパターンを分析するために数学が

有用であること、アートにおいて数学の果たす役割は大きいという話に聴衆は聞き入っていた。

 

 

 

数多くのワークショップが行われた中で、てまりの

ワークショップに参加した。 キャロリン・ヤッケルさんは、大学で数学を教えているが、代数等の授業に学生が飽きると、授業でてまりを取り上げるという。てまりというと日本のお家芸のように思っていたが、アメリカにもてまり学会があり、専門で研究している人も多いという。アメリカでてまりのワークショップを受けるのは、何か不思議な感じがしたが、ヨッケルさんが用意した材料を使って、参加者は皆大変意欲的に取り組んだ。

 

 

 

後ろの画像に映っているてまりは、彼女の学生が作ったてまりで、著作 Crafting by Concepts の表紙にも用いられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾムツールのワークショップにも大勢の子ども達が参加し、幾何学のかたちを遊んだ。(写真は、ヘレン・ユー氏による)

 

この画像は、完成したビッグ・ゾム、「スティーブのハイパー・ハイパー」

大きな部材のため、組み立てる作業は建築現場のよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

これが実際のゾムツールで作った作品のモデル。

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ブリッジズの会議で楽しみなことのひとつが、エクスカージョン。 開催された土地の美術館や

数学とアートに関連した史跡などを参加者が一緒に巡る。 今年の開催地は、アメリカ東部の古都

ボルティモア郊外。ボルティモア市内の美術館など4か所をタウソン大学の大型バス数台に分乗して回った。                                  最初に訪れたウォルターズ美術館では、まず古文書の研究家ウィル・ノエル氏による、アルキメデスについて10世紀に羊皮紙に書かれた古文書について講演があった。  最新のテクノロジーを駆使して原文の約95%を解明できたという講演に、参加者は大きな拍手を送った。  その後館内を案内されたが、地下には子ども達のためのワークショップを行う部屋があり、常時プログラムが組まれており、その作品が階段横の壁に展示されているなど、地域の子ども達を美術館に親しませようというプログラムが豊富なことに感心した。

 

展示室には、子ども達の各展示に対する感想を

貼りだしており、有名な美術作品を距離を置いて鑑賞するだけでなく、身近なものとして捉える

館の方針が新鮮に思えた。

この赤い紙に、子ども達は鑑賞した作品に対する

感想を書いて貼りだす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BMA ボルティモア美術館で見た3世紀ごろの美

しい壁画モザイク。

自然な石の色を駆使して、こんなに美しいモザイクができたのは、すごい。 砕かれた石の大きさも

かなり均等なことに驚く。 ピカソやマチスなど、豊富なコレクションを誇るBMA.

 

 

 

湾に面したメリーランド科学館では、今年の12月に開館するMoMTHによる展示が行われており、企画者のジョージ・ハート氏が説明をしてくれた。ハート氏によると、この巡回展は、全米の各地を回ることになっており、次はサンフランシスコに展示をするのだそうだ。12月オープンのMoMATHには、全く別の展示を準備中だという。

 

 

 

 

ジョージ・ハート氏から、四角いタイヤがスムーズに回転する数学的からくりを聞くブリッジズの参加者達。

MoMATHがやってきた!という横断幕がかかった科学館の展示。

 

 

 

 

 

 

この大型タウソン大学バスに分乗して、約300名にものぼる参加者がボルティモア市内を移動した。 バスの列を背景にした、ライナス・ローロフ氏。 来年のブリッジズは、彼の工房の近く、オランダの

エンスヘーデで開催される予定。  今年の展示は、こちらのURLでご覧ください。

 

 

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今年のブリッジズ報告、最後はボルティモア、サンフランシスコで訪問したショップについて。

ボルティモアでは各美術館、科学館でミュージアムショップを訪問した。

洗練された楽しい品ぞろえが魅力なミュージアムショップは、訪れる人にも人気。

子ども向けのコーナーもあり、4mのクラフトはどこでも見かけた。アメリカでも大変

人気があるようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サンフランシスコのクラフトショップ。

チェーン店で有名だそうだが、手芸やホビー関連の商品が豊富に揃っている。

ホームセンターのような広い店内が材料やクラフトキットでいっぱい。

アメリカで、こんなにクラフトが人気なんだと、再認識。 もちろん4mの棚も充実している。

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新商品情報!

ここ静岡では少し涼しい夜も多くなり

夏の終わりの気配が感じられるようになりました。

 

強烈な日差しが射す毎日が終わろうとしています。

日差しが弱くなってしまうと、太陽光発電で動いていた

「ソーラーロボット」や「ソーラーメカニクス」を動かすのは難しくなってしまいます。

自然エネルギーから安定して電力を得るにはまだまだ研究が必要なようです。

 

じゃあ太陽の光が無いと電気は作れないのか?

そんなことはありません。

水が落ちる力を利用して発電をしたり、風の力で発電したりと

今現在も世界中の色々なところで色々な方法で発電が行われています。

そんな「発電」の基本が学べるのが、8月末に入荷してきたばかりの

ダイナモトーチ」(税込1,260円)です。

早速作ってみましたよ!

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ソーラーメカニクスがMJ新聞で紹介されました!

2012年8月27日の日経MJ新聞で

4M「ソーラーメカニクス」(2,625円)が紹介されました。

 

ソーラーメカニクスは

ソーラーパネルを付けた動力部分に

虹色の回転盤や、プロペラ、ホログラムの帯などを取り付けることで

色々な視覚実験や、おもちゃが出来るキットです。

太陽が出ていない時は60Wの白熱灯で代用も出来ます。

日差しの強い夏もあとわずか!是非お試しください!

詳細はこちら

 

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巨大ゾム完成!

今年も、数学とアートを結ぶ国際会議、ブリッジズに参加しました。今年はアメリカのボルティモア郊外にあるタウソンユニバーシティを会場に、

第15回ブリッジズが7月25日から29日までの5日間にわたって開催されました。

会期中、巨大ゾムツールが製作され、高さ8メートルもある建造物が出来上がりました。

今年のモデルは、スティーブ・ロジャーズ作の「スティーブズハイパー」。

通常のノードは直径約1.5cmなのに、このキットは何と直径が約10cm!

 

 

 

ステンレススティール製の美しいモデルです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このキットの制作者ポール・ヒルデブラント氏と、ゾムツールで作ったスティーブスハイパーの模型。

 


このキットは、1998年にポールとマーク・ペレティエが作り

展示したのちはお蔵入りになっていたものだそうで、久しぶりに組み立てたが

美しさは変わらず、きれいな幾何学形のパターンとなっていました。

 

このスティーブズハイパーは、残念ながら会期終了とともに解体され

丁寧に木箱に納められ、故郷デンバーに帰りました。

 

 

 

 

 

 

 

ブリッジズの公式サイトはこちら

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LaQ インセクトワールド、ダイナソーワールドがキターーーーッ!

夏だ!昆虫だ!いやいや、恐竜だ!

夏休みになると、昆虫採集とか、恐竜展とか楽しいイベントがいっぱいですよね。

でも、それにしたって暑すぎる!

 

そんな日は、お部屋の中でじっくり遊ぶのも良いんじゃないかと思うんですよね。

 

新しくなったLaQのホビーキットは

カブトムシ、クワガタムシの「インセクトワールド」と

ティーレックス、トリケラトプスの「ダイナソーワールド」に進化をしました!

詳しくチェックしてみましょう!

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